あの時言うべきだった言葉

私はアクセサリーに興味がありません。

ピアスはしないし（開けてない）、ネックレスも冠婚葬祭用以外は持っていません。

 

そんな私ですが、チビさんが生まれた時1つだけ指輪を買いました。

何か記念になるものが欲しかったのです。

ジーンズ買って、チビさんが20歳になったら「これ20年履いたよ！」って
よれよれのジーンズ見せて言ってもよかったのですが（笑）。

 

その指輪は、高価ではありませんが、一応ぐるりとちびっこダイヤがついています。

そして私は珍しく、それをいつもしっかりつけています。

このアクセサリーに興味のない私が、

カレシからもらってもリングなんてすぐなくしてしまう私が。

 

 

2週間前のことでした。

職場に、お薬屋さんがやってきました。

職場に置いてある置き薬のチェックに来たんですけど、
とんでもなく忙しくって、対応もあわあわとしていた私に、
その男性が言いました。

 

「　いいですね、きらきらしてますね、その指輪。　」

 

突然のことに頭が回らず、はい、と返答した私。

 

「　僕のなんか、安物で恥ずかしいですよ。　」

「　いえいえ、そんなことないですよ。　」

 

よく考えずに返答した私。

 

にこにこ営業スマイルを振りまき、その男性は帰って行ってしまったのですが、

私、あの後ものすごーーーーく後悔しました。

本当に、今年最も後悔したことになったくらいの、後悔。

 

私は、彼に言ってあげるべきだったんです。

 

これは高価なリングじゃないこと。

右手の手荒れがひどくて、たまたまそれを左薬指にしていただけなこと。

（私は右薬指も左薬指もサイズが５．５で、他の指には入らないし小指だと抜けるのです。　
しかも私あんまり左薬指だからっていって気にしないタチ。）

私はシングルペアレントで、このリングは結婚指輪じゃないこと。

だから、このリングより、彼の持ってたリングのほうが、愛情豊かなものだということ。

彼の持ってたリングのほうが、絶対素敵だってこと。

 

 

忙しいからといって、頭が回ってなかったからといって、

言うべきことを言わずにいた自分にがっかりしました。

 

来年彼が来たら、絶対言うよ。

彼のリングは、私のものよりずっとずっと素敵だってこと！

それをもらえた彼女だって、ずっとずっと幸せだってこと！